茶席で我々に話される櫻井宗幸先生
待合いで鵬雲斎大宗匠とともに、左側には戦中に撮られた大宗匠と櫻井宗養先生との写真などが飾られていた
櫻井宗養先生は裏千家 鵬雲斎大宗匠の姉になられるのだが、亡くなられて10年の歳月が流れた。
櫻井家は櫻井神社の神事によって営まれてきたので、10年祭の節目として盛大な茶会が開かれた。
東京、高田馬場にある茶道会館。櫻井宗養先生の長女である櫻井宗幸先生、櫻井宗養先生の姉である塩月宗芯先生、
裏千家関東第一ブロック、3席の茶席が設けられた。
「十年祭」に相応しい、4月中旬とは思えない夏のような陽光を受けての茶会は、
参加者全員が明るく生前の櫻井先生を忍んだに違いない。
鵬雲斎大宗匠は待合いに飾られたご自身と櫻井先生との懐かしい写真をご覧になられ、
居合わせた私達に想い出を語られたのだが、側にいた私は大宗匠の眼が涙で潤んでいたこと知っている。
やがて坐忘斎家元夫人容子様や御親族、櫻井先生に師事された福田前首相夫人、
町村前外務大臣夫人なども加わり皆で櫻井先生をお忍びした
櫻井幸子(宗幸)先生は長女になられるのだが、私にとっても御宗家でありながら姉のような存在でもある。
多くの社中を宗養先生から引継いだのだが、熱心な指導は政財界、そして学生にまで広がっている。
きっと宗養先生もお喜びになられていることだろう。