会場は花に溢れて稲越功一さんの生前の写真がたくさん並べられていた。
写真家 稲越功一さんが、去る2月25日に亡くなられた。65歳だった。
1970年に活動を開始して以来、多様な作品を発表されてきた。
そこには信念と高い美意識が常に存在していた。
田中一光氏に紹介頂き、初めてお目にかかったのは20年ぐらい前になるだろうか?
それから「茶美会」「日本文化デザイン会議」などで何度となく出会いがあった。
昔、東京での個展に訪れて下さり「田中一光先生にデザインして頂き私が君の写真を撮った本だすか?」
そのように言って下さったことがあるが、実現しなかったことが残念だ。
東京青山・シェ青山サロンでの忍ぶ会は大勢の人だった。発起人代表で画家の千住博氏の挨拶が印象的だった。
「稲越さんは桜のような人だった。桜の花が散ることは寂しい。しかし桜はまた来年咲くために散っていく。」
「稲越さんはそのような人だった気がする」
そして、生前に稲越さんは察知していたのか、すでに千住氏に葬儀委員長を頼んであったそうだ。
稲越さん!雲上での田中一光さん、伊住政和さんの写真を撮って送って下さい
合掌