2009/03/03 第65回金沢市工芸展審査風景
2009/03/03 第65回金沢市工芸展審査風景(入賞者選定)
2009/03/04 第65回金沢市工芸展開幕
左から梅村 名鉄エムザ社長、村瀬 NHK金沢放送局長、山本 北國新聞事業局長、
大樋長左衛門 金沢市工芸協会会長、森源二 金沢市副市長、小倉 金沢青年会議所理事長
2009/03/06 ギャラリートーク
3日に第65回金沢市工芸展審査会があって約201点の作品が入選し、入賞作品22点が選ばれた。
私は金沢市工芸協会副理事長として毎年審査をさせて頂いている。出品者は金沢美大、卯辰山工芸工房、
他の美術大学の指導者や学生、仕事をしながら工芸に取り組む人々など実に多方面である。
主催する金沢市工芸協会は日本芸術院会員や重要無形文化財保持者なども在籍しており(約200名)、
日展、日本工芸会、そして所属しない在野の方々までが会員として活動している全国でも稀な組織でもある。
そして65年の回数を重ねてきたのである。
今回はNHK金沢放送局長賞も新設され、意欲的な作品が多く眼についた。
金沢市長最優秀賞を受賞した中田雅巳氏の白磁での造形は新たな陶芸の世界を垣間みることができた。
また、金沢世界工芸都市宣言賞を受賞した板橋ひろみ氏の作品は、工業用の銅線を焼成の際に用いたのであるが、
陶芸では通常考えられない素材を用いたことでの意外性が傑作でもある。彼は金沢市立美術工芸大学で陶芸を指導する教授なのだが、
学生からも人気があり注目度の高い陶芸家でもある。このように、金沢市工芸展とは高い水準が保たれてきている。
4日、朝10時。金沢名鉄エムザにおいて金沢市副市長 森源二氏、金沢市工芸協会会長 大樋長左衛門をはじめとして、
北國新聞、北陸放送、NHK金沢放送局などの代表、そして審査員、受賞者などが出席し開幕した。
金沢市工芸展(2月末)現代美術展(3月末)これが毎年地元で始まる公募展だ。
そして日本現代工芸展(3月末)日展(10月中旬)などと我々には続いていくのだが、
その間に個展や様々なスケジュールが組み込まれていく。(日本工芸会に所属する作家もほとんど類似している。)
毎年同じことを思うのだが、プロ野球と芸術家の生きるサイクルが似ている事を痛感する。
キャンプイン期間は、それまでに体を作り上げ鍛え上げていく。我々の制作期間も、
イメージを育てて作品にしていくのはほぼ同時期であり3月ともなると制作発表となっていく。
制作を終えて家に帰る夜中、キャンプ情報をテレビで観ると私も不思議に力が湧いてくる。
だから私は野球が熱烈的に好きなのかもしれない。
6日、16:30。昨年から始めたギャラリートーク。私が進行役となり会場内で受賞作品を中心に審査員、
その分野の諸先生方、そして受賞者がラウンドしながら語り合う。作者の気持ちを直接聞ける事はかなり好評で、
今回も多くの人々で賑わった。
6日、18:00。金沢スカイホテルにおいて授賞式、そして記念パーティが開かれた。
金沢市副市長 森源二氏、金沢市工芸協会会長 大樋長左衛門、金沢21世紀美術館館長 秋元氏をはじめとして、
北國新聞、北陸放送、NHK金沢放送局などこれだけ多くのプレザンターや関係者が集まり受賞者を励まして頂けるのも、
金沢市と金沢市工芸協会の良好な関係と長い歴史の積み重ねがあるからに違いない。
金沢市工芸展での受賞者はこの時を登竜門として将来思い出す事を私は知っている。