December 18th, 2008

金沢大学留学生懇談会

column

金沢大学学長 中村信一先生とともに、長く留学生に教えていることに感謝して頂いた
留学生達が集まった。金沢大学はこれから10年計画で今の3倍の留学生受け入れを目指している

 

以前、経済学部で「工芸都市論」として何度かゼミを行ったことがあるのだが、
金沢大学の留学生を対象に非常勤講師として10年間、務めさせて頂いている。
総てを英語で教えなければならないので、当初、英語を私自身が忘れないためにもいい機会でもあると考えたのであるが、、、、
実は簡単ではなかった。

 

金沢大学のキャンパスで行う授業はこれまで「家元制度」「茶道と工芸の関わり」
「茶道と仏教、神道」「前田家と茶道、工芸」「温故知新/温新知故」など様々だ。
理解できていることを英語で考え、また日本語にする。この作業は、難解なことを簡潔に整理しながら、
更に深く事柄を知っていくことにもなるので私自身が学習をすることができてきた。
また、日本や金沢にいることで疑問に思ったことを解決せずに通り過ぎてきたことが多々あることにも気付く。
「床の間」「つくばい」「袱紗さばき」「路地」様々に私が子供の頃から聞きたくても忘れてしまった事柄が留学生から質問を受ける。
昔聞いた事だが、“教えることは学ぶことでもある”それを実感している。

 

私の工房で陶芸制作をする講座もある。毎年6回の授業を行うのだが、
1回目は大樋美術館と茶室で「茶道」や「工芸」を講義する。
2回目は制作、3回目は仕上げ、4回目は施釉、5回目は窯炊、6回目は皆の作品を展覧会として陳列してギャラリートークをする。
人気の講座なので毎年30人ぐらいが受講してくるので、すでに300人以上の留学生に教えたことになる。
ニューヨークなどで個展をすると受講したことがある生徒と再会するなど、嬉しい出会いの積み重ねをしてきたと思う。

 

この懇談会は留学生と講師とのふれあいが目的なのだが、関わる人々の多さにあらためて驚かされた。
総てに理解があっての事業であることを再認識した時間でもあった。

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