June 22nd, 2008

第1回日本美学術会議 in 高岡 「未来へつなぐ美の創造とは」工芸美術の町・高岡から

column

大角勲先生(現代工芸美術家協会富山会会長・日展理事)がこの初めての学術会議の定義と意義を発表された。
現代工芸美術とは、約50年前に富山出身の山崎覚太郎先生が、現代の新しい感覚で工芸を捉えていくことを提唱され、
日本現代工芸美術展が半世紀以上にわたり開催されてきた。
この日本美学術会議はそれを踏まえ、現代工芸を学術的に検証していくことを目的としている。
私は光栄にもパネラーとしてこの会議に招かれた。

 

午前の基調講演をされた東京藝術大学学長・宮田亮平先生

 

昼食会で左 大角勲先生中央 高岡市長 橘慶一郎氏、右 大樋年雄

 

第1回日本美学術会議参加者の皆様於 高岡ニューオータニホテル

 

21日夕刻高岡ホテルで富山県、高岡市からの行政の代表の方々、現代工芸美術家協会富山会の会員の方々などと、
パネラーによる前夜祭が開かれた。大変盛り上がった場となったが、不思議なことにホテルと名がついた宴会場所は、
どう考えても料理屋でとてもレトロな雰囲気だった。

 

22日会議の場所は高岡ニューオータニホテル。午前に宮田亮平先生(東京藝術大学学長)、
春山文典先生(横浜美術短期大学学長)が基調講演をされた。
特に宮田亮平先生が話された「ときめき 芸術は身近なもの」は参加者を巻き込むとてもユニークな構成であり、
提案、提示(きっかけづくり)を若者に呼びかける大切さを唱えられており、伝承することの条件を学んだ気がした。

 

午後1時から3時までパネルディスカッションがあって、コーディネーターに大角勲先生、基調講演の二人の先生、
北日本新聞文化部長・勢藤和弘氏、そして私が参加させて頂いた。
そして私の発言を要約します。

 

日本文化の中で
昔、米国での留学の時の話ですが、白人の方に着物で私はジーンズで茶道を学んだ。
そこで日本を再認識した経験がある。
メトロポリタンミュージアムボストン美術館でみた日本美術や歴代大樋の作品をみて感動を覚え、
夢をもち帰国したのであるが、なぜか日本や金沢にがっかりしてしまった記憶がある。

 

ブラジルなどの日系社会は古き良き日本がある。他国で日本に感心をもった人々は今の日本に誰も驚かないかもしれない
日本には茶道という「道」という文化がある。そこに使われる工芸美術は精神性が宿っている。

 

現代美術として
インテリア
伝統産業の最悪状況はBETTERになるきっかけかもしれない。
道州制が叫ばれる今日、廃藩置県以前の文化を検証する必要性を感じている。
北陸で考えたアイウェアデザインは鯖江+輪島塗り、加賀金箔、などでデザインできるのではないか。

 

これからの美学術
夢を大きく捉える!叩き込まれた技術があってもデザインが問われるのであって、意欲がなければ通用しない。
技術は発想や意欲の後に着いてくるのではないだろうか?
映画ダビンチコードのような隠し文化や暗号が日本文化にあるような気がする。
気づいた人に楽しさと未来が約束される

 

温故知新/温新知古私はこれをメッセージにしている

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