映画「しあわせのかおり」試写会が金沢であり、RECEPTRIONも開かれた。
金沢市大野町が撮影現場となったためでもあるのだが、
石川県や金沢市、そしていくつかの地元企業が参画したなかで完成した映画でもある。
随所に金沢やその近郊がシーンとして写るのだが、私にとっては映画の内容自体にとても共感を抱き、何度も涙してしまった。
中国紹興から帰化した王(ワン)さんが営む片田舎の小さな中華料理屋で、一人の女性が料理を学んでいく物語なのだが、
悪者になる登場人物は一人も存在しない。最近の社会現象からみても心が救われる内容だった。
主演としてその女性を演じるのが中谷美紀さんなのだが、映画の中でほとんど化粧をしていない彼女の料理する姿が度々登場する。
その彼女の振る舞いがとても美しい。素人の私がコメントするのは不可思議なことかもしれないが、
彼女自身が学んでいる裏千家茶道がそうさせている気がした。試写会が終わった時、大勢の方が同じことを感じたとは思う。
しかしその茶道を学ぶ彼女と教授者を知る私には、演技だけではない感慨をもてたことが嬉しかった。
RECEPTRIONでは、主演男優や映画監督によるキャンペーンも行われた。
知人の多くが私に「中谷美紀さんは来なかったんだ」と何故か聞いてきたのだが、回りを見渡すとほとんどが男性だった。
ほとんどが彼女の演技に感動していたのかもしれない。