姫路・山陽百貨店で、2月8日から12日まで父の「最後で最初の個展」が開かれている。
10日、11日、12日には14:00より私のギャラリートークが行われることになっています。
是非、ご高覧ください。
My father’s “Last and First Solo Exhibition” is being held at the Sanyo Department Store in Himeji from February 8 to 12.
以下は、個展への私のメッセージです。
Below is my message to the exhibition.
昨年の晩秋、父は突然に旅立っていきました。
それは芸術に全うした人生でもありました。
金沢に生まれ、戦時中に東京美術学校(現東京藝術大学)に入学、そして在学中に終戦となりました。
同期であった、勅使河原宏・草月流家元、加山又三・画伯は生涯の友ともなりました。
また、日展、日本現代工芸美術展などに長きにわたり出品を続け、常に進化する作家として階段を確実に登り続けていきました。
天皇陛下は祭染を下賜され、
上皇殿下、上皇妃殿下からも弔意を賜り、日本国政府は従三位をすることを閣議決定してくださいました。人生には悔いはないはずです。
日展への出品作や今回の個展のために、亡くなる直前まで制作を続けておりました。
その作陶する父の姿に、有り得ない永遠を願っておりました。
大樋陶治斎(年朗・十代長左衛門)享年九十五歳。
人生最後の個展であり、陶冶斎玄勲道機大居士となった初めての個展です。
父の意思を継ぐ私の初仕事でもあります。
父に成り代わりまして、ご高覧を賜りますよう伏してお願い申し上げます。
甲辰二月
十一代大樋長左衛門(年雄)